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お役立ち情報:住宅ローン
住宅ローンの変動金利と固定金利
   
    1.変動金利と固定金利、どちらが有利?
       
トップページ        住宅ローンを借りる場合、変動金利を選ぶべきか、固定金利を選ぶべきか、
◆業務内容       どちらが有利かという、質問を受けることがよくあります。 この問題は、今後の
   金利がどのように推移するか次第で、有利・不利が決まりますので、そう簡単
◆プロセス       に答えられる問題ではありません。
◆お約束        現在、わが国の金利水準だけが国際水準と比べて低いこと、また住宅ローン
   の金利は歴史的にみて低水準にあることから、今後上昇することについては、
◆料金表       誰も異論はないでしょう。 問題はどの位のスピードで、どの程度金利が上昇す
◆会社概要       るかということと、その間に住宅ローンの返済がどの程度進んで、残高が減る
   のかということにかかっています。
◆お問合せ       
◆お役立ち    2.返済期間が35年の場合
   
◆制度改正        ここで、3,000万円の住宅ローンを借りた場合を例にとって考えてみましょう。
◆リンク集        2023年現在、標準的な(優遇)変動金利の水準は 0.3〜0.4% が多く、ここでは
   かなり有利な 0.3% と仮定します。
       もしも今後35年間、この変動金利が変わらない場合には、元利均等返済額は
       は約7万5250円のまま変化しません。 一方、固定金利で借りれば、現在金利が
       1〜2% ですので、ここでは 1.5% と仮定します。 この時の元利均等返済額は約
       9万1850円となります。 金利が今後ずっと変わらない場合には、もちろん金利
       の低い変動金利の方が有利です。
        住宅ローンの変動金利の平均は、期間の取り方にもよりますが、バブル崩壊前
       には5%位でしたので、今後少しずつ金利が上昇して4年後に4.3%となるケースを
       考えてみます。
        住宅ローンの金利は半年毎に見直されますが、返済額は直ぐには変更とならず、
       通常5年毎に毎月の返済額が見直されます。 (ただし、1回の返済額は変更前の
       1.25倍以下に押さえるため、利息部分が増えて、元本返済が進まなくなり、場合
    によっては、利息部分さえも払いきれなくなります)
        この方法で計算をしてみると、5年目に返済額が1.25倍になり、10年目にさらに
       その1.25倍になり、15年目にまた1.25倍になるものの、住宅ローンの残高は約
       3,000万円のまま、ちっとも減らないということになります。
     このように、金利の上昇が大きい場合には、変動金利は不利になります。
    金利が上昇した時には、繰り上げ返済できるような資金的なゆとりがあるとか、
    親から貸してもらえるといった恵まれたケースを除き、変動金利の借入は大きな
    リスクを意味します。
          
        また、変動金利または固定金利選択型を選び、金利水準が1-2%上昇した後
       で、あわてて残りの期間を固定金利にしようとしても、その時点で選べる固定
       金利は 2%よりもかなり高い水準となるはずですので、手遅れとなります。
          
    3.結論
          
        昔の人も 「先憂後楽」 と言っていましたが、返済開始当初に負担の少ない
       変動金利を選んで、後で返済に苦労するよりも、今の環境では、長期的に考え
       て負担の少ない固定金利を選んでおいた方が、どうも賢い選択となる可能性が
       高そうです。
          
          
             
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