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お役立ち情報:繰下げ受給
老齢年金の繰下げ受給は何年がベストか
   
      繰下げ受給を選択すると受給額が増えます
       
トップページ       老齢基礎年金は原則として65歳から受取ることになっていますが、この受給開始
◆業務内容      時期を遅らせた場合には毎回の受給額が増えます。どれだけ増えるかと言います
   と、1ヵ月について 0.7%、1年で 8.4% です。5年ではなんと 42% も増えるのです。
◆プロセス       次に老齢厚生年金は、65歳以前から一部支給される方もいますが、本格的な
◆お約束      支給が始まるのは65歳からです。 60歳から64歳までの間に支給される部分に
   ついては繰下げはできませんが、65歳から支給される年金については、平成19年
◆料金表      4月以降、繰下げ受給を受けることができることになりました。 その受給額は65歳
◆会社概要      から受取るはずの年金額(在職者は減額可能性)に、老齢基礎年金の場合と同様、
   1ヵ月につき0.7%加えた金額を生涯受取ることになります。
◆お問合せ      
◆お役立ち     82歳まで長生きすればお得となります
   
◆制度改正       受給額が増えても受給回数が少なくなりますから、繰下げが得かどうかは、
◆リンク集      長生き度次第ということになります。 老齢厚生年金でも老齢基礎年金でも同じ
   ことですが、生涯受給額の試算をしてみると、82歳の誕生日以降まで長生きを
       する自信のある方は、繰下げ受給を選択した方が有利です。
        65歳時点での平均余命は、男性で19年、女性で24年です。 つまり平均して
       男性は84歳、女性は89歳まで受給する計算になりますから、男女とも82歳を
       上回っています。長生きをする自信があって、65歳時点で資金的に余裕のあ
       る方は検討する価値がありそうです。。
       
      どの位の期間繰下げるのが最もお得でしょうか
          
       これも比較的簡単に計算できます。65歳の男性が平均余命(84歳)まで受給
       する場合には、4年繰下げて、69歳から支給を受けるのが最も有利です。
       女性の場合には平均余命(89歳)まで受給する場合には、5年繰下げて、70歳
       から支給を受けるのが最も有利です。(なお、2022年4月以降に60歳になって、
75歳までの繰下げが可能になった人の場合には、6年繰下げて71歳から)
        このような選択をした場合、男性は65歳から支給を受ける場合よりも、現在価値
       (税引前)で5.5%、104万円多くもらえます。同様に、女性の場合には、現在価値で
       12.4%、298万円多くもらえます。 特に平均余命の長い女性の場合にはかなり有利
       であることがわかります。
          
      資産運用次第で結論が変わる
          
        以上の有利不利の比較は、受け取った年金をタンス預金にしておいた場合のお話
       です。
        しかし、繰下げ受給を選択できるということは、資金的にゆとりがある状態です
       ので、通常通りに年金を受け取って、それを運用することもできるはずです。これ
       についても計算してみました。
        男性の場合には、年平均利回り 2.5% 以上で運用できれば、通常支給の方が
       有利となります。 この利回りは十分達成可能な水準だと思われます。 女性の
       場合には、これよりもやや高い 4.1%以上です。 この水準は、資産運用の上手な
       方にとっては、低い利回りと感じるでしょうが、資産運用の得意でない方にとって
       は高く感じるかもしれません。
          
      皆さんはどうなさいますか?
          
        筆者の場合、どうするつもりかと聞かれた場合の答えは単純で、繰下げは選び
       ません。資産運用に自信があるので、早めに受け取って、自分で運用した方が
       有利だと考えています。 運用に自信のない方は、ご自分が何歳まで生きている
       だろうかという予想をしながら、判断してください。
           
          
              
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